「日経ベンチャー」経営者クラブ会報NVC MONTHLY (日経BP社) 2010年3月号に掲載
外向けと内向け、二つの顔がある決算書について言及
<以下 要旨>
決算書には二つの顔があることを知らない経営者が多い。
外部向けの決算書とは、税務署や銀行に提出する、御なじみのもの。
このタイプの決算書は、外部の税務署や銀行や会計事務所には役に立つ。
だが、そのままでは経営者の役には、さほど立たないのだ。
なぜか?
外部向け決算書は経営にさほど役に立たない
おなじみの決算書は、外部の人のために作るのが原則。
だから税務署や銀行はそれで文句は言わない。
会計事務所は、外部向けの決算書を作成してお役目完了となりがち。
経営の役に立つ内部向けの決算書
しかし、経営者のやりたいことが数字で示され、今後どうすればいいかが浮かび上がってくる決算書がある。
内部向けの決算書だ。
実は、内部向け決算書を使いこなしているかどうかが、企業の持続的な成長には絶対に必要。例外はない。
ではどうすればいいのか。
経営者と一緒に経営課題に取り組む会計参与制度の導入
会計人を税金だけではなく、もっと経営面で使いこなすことがお勧め。
それが会計参与という制度。
経営の役に立つアドバイスができる会計人は圧倒的に少ないので、いま会計参与はひっぱりだこになりつつある。