6/17(金)、第5回の中小企業庁「中小企業の会計に関する研究会」(座長=江頭憲次郎早稲田大学大学院教授)が開催されました。
→中小企業庁HP 第5回配布資料
「報告書骨子案」の検討がスタート
研究会がスタートしたのが本年2月。回も5回を数え、中小企業の会計に関する議論も、おおきな方向性がそれなりに見えてきました。
今回の際立った特徴は、この研究会の報告書骨子案と論点整理案が事務局より提案され、フリーデスカッションが行われた事です。
研究会報告書の骨子案の概要
報告書骨子案の概要は次のとおりです。
*会議は非公開であり、議事要旨&配布資料は原則として中小企業庁HPで公表・公開されることとなっています。ここでは目次を示すにとどめます。以下同様です。
Ⅰ 検討の背景
Ⅱ 現状認識
1.中小企業の会計を形作る枠組み
2.中小企業の実態
Ⅲ 問題意識
Ⅳ 中小企業の会計に関する基本的な考え方
Ⅴ 今後の対応の方向性
1.今後の対応の方向性
2.取りまとめの手続き
3.国際会計基準との関係
論点整理案の概要
論点整理案は、前回に提案されましたが、今回改めて事務局より提起されました。その概要は次のとおりです。
1.中小企業の会計の在り方に関する基本的な視点について
2.中小企業の実態について
3.「中小企業の会計に関する指針」について
4.中小企業会計の策定アプローチについて
5.その他
私としては、全体的な方向性については違和感のないところです。談論風発の研究会の議論を纏めた事務局のご苦労がしのばれるところです。
そのうえで、会計参与等に関する実務家として今後の議論に積極的に貢献しなければならないと思う分野があります。
論点整理案でふれている「経営者に役立つ会計」、「利害関係者と繋がる会計」、「税務との親和性を保つことのできる、実務に配慮した会計」、「経営者が会社の経営実態を適切に把握できる管理会計が必要」などの部分です。もう少し実務に即して、規範性をも意識して、議論・検討を加える必要があると思っております。